光と片頭痛

片頭痛

片頭痛の人になかで普段から光をまぶしく感じたり、頭痛発作の時には特にまぶしく感じたりする人は多くいます。

酷い頭痛の時には部屋を暗くして休んでいた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

日中の日差しが強いと片頭痛発作の引き金になる人もいるので、光については普段の生活の中でも注意が必要です。外出時にはサングラスをかけて予防することも大切ですが、室内では照明に気をつけることも大切です。外出先では調整が効きづらいこともあるので、可能であればサングラスの着用が予防策となります。自宅の場合では照明器具に注意してみましょう。

光の影響を考えるポイントとして、光の強さや色、光源の種類などがあります。

不快グレア

グレアとは、良好な見え方を阻害するもので、不快感や物の見えづらさを生じさせるような「まぶしさ」のことをいいます。グレアにはいくつかの種類がありますが、特に頭痛に関係するものは不快グレアになります。これは眼自体には問題がなく正常に働いているのですが、光の程度が眩しく感じることにより心理的には不快と感じる眩しさのことになります。これ自体で頭痛の原因になると言われています。

普段から頭痛がない人でも強い光を目にすると眩しくて見えづらく、目をそらしたり、光を遮るようにしていると思います。どの程度の光の強さが適切で強すぎないかは人により差がありますが、特に片頭痛の人では光に敏感であるために”普通”と思われる光の強さでは眩しく感じて不快グレアの状態となることから、室内などの照明は少し暗めのほうがいいようです。

光の色

省電力で長持ちすることが魅力的であるLEDが家庭の照明にもかなり普及していますが、その明かりの強さと色にも注意が必要です。日本の家庭の照明は白色蛍光灯による明るい光が使用されており、特にダイニングルームによく使われています。しかし、白色蛍光灯や白色LEDでは片頭痛持ちの人にとって不快に感じるというデータがあります。そのため、せっかくの明るい照明も頭痛がある人にとっては強い刺激となってしまい、片頭痛発作の原因になっている可能性があります。これを避けることとしては、一般的に暖かみのある電球色が一番影響が少ないとされていることから、対策としては蛍光灯やLEDの明かりの色を暖色系に変更することが有効なようです。

光の特徴としては波の性質をもっているので目に見える光の色もこの波長の違いで色が違って見えています。片頭痛持ちの人は光に敏感なようで、頭痛のない人よりも光を強く感じるようです。特にブルーライトによる刺激はより強く感じるらしいことから、ブルーライトカットを心掛ける必要がありそうです。

照明環境として

LEDは発光ダイオードと言われ電気を通すと光を放ちます。LEDランプは従来の白熱電球や蛍光灯よりも省エネで長持ちして明るく赤外線・紫外線をほとんど含まず、発光させ続けても低温のままで発光効率が低下しないことや調色・調光・点滅が自在にでき、衝撃・振動に強く防水構造も容易といった特徴から家庭用の照明だけではなく信号機や街灯、自動車のライトなど様々なところで使用されるようになりました。

LEDの色には赤や青、緑、白などの各色があります。LEDの寿命は一般の白熱電球よりも10倍以上で蛍光灯よりも3~6倍の寿命で使える期間が非常に長いことが大きな特徴です。また、消費電力は白熱電球の5~10分の1以下、蛍光灯の半分と省エネ性能にも優れています。LED電球は白熱電球よりも購入時の価格は割高ですが、年間の電気料金や電球の買い替えのことを含めると長期的な合計金額としては割安と言えます。また、LED電球は白熱電球と違って放射熱もほとんどなく赤外線も放出しないので、熱に弱い美術品や変色が気になる衣類の照明にも安心して利用でき、さらには虫などが寄りにくい利点もあります。

このように従来の電球よりも利点の多いLEDですが、片頭痛持ちの人にはLEDの光が明るすぎて頭痛の原因になるとも言われています。その理由としては有機ELの明りになると普通のLEDの光よりも明るさの広がりが均一的になるために眩しすぎないという特徴があるためです。このことからLEDよりも有機ELの方が光の特性としては片頭痛持ちの人にやさしいようです。

また、PCの液晶モニターを長時間見続けていると頭痛の原因になる可能性があります。これは多くの機種でバックライトにより液晶表示をしているので、眼に光の刺激が強く入ってしまうためです。こちらも有機ELのものを使う方が目に対する光の刺激が少なくて、光の広がりが均一になることから片頭痛持ちの人には特に良いようです。ちなみに最近のスマホは有機ELを使用しているそうです。とはいっても長時間見続けることは控えるようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。今回は光が頭痛に与える影響について説明いたしました。休息をとるための自宅の空間では次のような対策をお勧めいたします。

まず頭痛の対策としては、室内照明は電球色などの暖色系で気持ち暗めにすることと、均一発光面の有機EL照明は片頭痛軽減が期待できるのでLEDは有機ELをできるだけ使用することです。

ゆっくりと休める空間が作れるといいですね。

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