気圧の変化による頭痛を説明します。
以前は天気による頭痛について説明いたしましたが、あの場合は低気圧が近づいてくると頭痛がするという場合のものでした。今回は天気とは違って飛行機に乗ったり登山をしたりという時の気圧の変化で頭が痛くなることについて説明します。気圧が下がるときだけではなく、潜水のように気圧が上がることによっても痛くなる場合があるのですが、これらは気圧の急な変化によって起こる頭痛です。前には血圧の変化で起こる頭痛を説明いたしましたが、こちらは外部の圧の変化によるもので血圧の時と同じホメオスタシス障害による頭痛の中に分類されています。
低酸素血症あるいは高炭酸ガス血症による頭痛という分類に高山性頭痛および飛行機頭痛、潜水時頭痛、睡眠時無呼吸性頭痛があります。
ホメオスターシスの障害による頭痛はホメオスターシスがおかしくなったのと同じ時に生じたものを指すので、前から頭痛が悪化して慢性化した場合もこれに含めるのと、ホメオスターシスの障害が生じてもしばらく頭痛がしてなかった場合は別の原因で痛みが起こっている可能性があります。
高山性頭痛
高山性頭痛は2500m以上の山に登った際に起こる頭痛で下山して24時間の経過で治る場合のことを指します。高地登山者の3割くらいで生じるとされていて特に片頭痛持ちの人だったり、動脈中の酸素濃度が低くなったり、登山による運動負荷で疲労したり、水分補給が少なかったりするとなり易いといわれます。痛くなった時にアセトアミノフェンやイブプロフェンが有効とされています。
高山病との違いは症状が頭痛だけでなく悪心、食欲不振、疲労、光過敏、めまい感、睡眠障害などがあるのと、アセトアミノフェンやイブプロフェンは効果がないなどの違いがあります。対策としては高地の条件に慣れることや十分な水分補給が有効とされます。
飛行機頭痛
飛行機頭痛は飛行機が離陸後に上昇する、または着陸態勢に入って下降するときに一致して頭痛が起こる場合のことで高度が保たれていたり、着陸したりすると頭痛が消失するものです。頭痛の中心は眼の周り(眼窩部)に起こりやすく、どちらかというと着陸態勢に入ってからなる人が9割とされています。また、3割の人で頭痛に加えて落ち着きおない行動(焦燥感)や片目に涙が出るといった症状もでます。
潜水時頭痛は10mよりも深く潜るときまたは浮上するときに激しい頭痛が起こるもので、酸素の投与が有効とされています。酸素が投与されなかった場合でも3日以内に自然と消失するものです。減圧病になっていないかの区別が必要ですが、この頭痛が起こる原因としては高炭酸ガス血症(体内の二酸化炭素が排出されないことで生じる)になることとされています。潜水中に呼吸が浅くなることでなり易いとされています。
睡眠時無呼吸性頭痛
睡眠時無呼吸性頭痛は睡眠時無呼吸が原因となって朝方に頭痛がするものです。多くは両側の頭が圧迫されるように痛み、起きてから4時間くらいの間に自然と治まってきます。
その他
おまけで透析中の患者さんに起こる透析頭痛や心筋梗塞などの心臓病の時に痛くなる心臓性頭痛、甲状腺機能低下症の方に起こる頭痛などがあります。
さらに絶食による頭痛というものまりますが、これはダイエット中の人に起こるわけではなく食事から8時間以上開くと両側性に重たい感じの頭痛が出るというものです。空腹の時間が長くなるにつれてひどくなってきて、食事により改善します。しかし、糖尿病幹事さんで様見れる低血糖ほっさとは違って低血糖になっているわけでhなく、糖尿病の人になり易いわけでもありません。
いかがでしたでしょうか?
高血圧以外のホメオスターシス障害による頭痛を紹介いたしました。頭痛にも様々な原因があるのでいつも同じ理由で頭痛が起きているわけでもないかと思います。大変だと思いますが徐々に原因が区別できてくるといいですね。
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